ブスな私のかわいいエプロン体験

私は非常にブサイクな子供でした。
今の時代では想像もつかないほど容姿について、考えたことはほとんどなかったです。
容姿よりも性格、という内容でクラスの考えが一致していた、そういう時代でもありました。
容姿がさえなくて温厚というのは安心感をあたえるらしく、当時はとても満足感を感じる位友達が多かったです。

子供の頃の写真を見ると、嫌になる位カワイクなく、これでは実の親でもかわいがらなかったのは仕方ないと思えるほどでした。
そのような私がある調理実習で、突然真っ白でフリフリのカフェエプロンをしたので、クラスの皆が引く位驚きました。
当時ではどこにも売っていないような、ロマンチックな胸当てのついたカフェエプロンは、洋裁が得意だった母の手作りでした。
私はというと、似合ってないな…と気恥ずかしかったです。
母の傑作でもあったそのエプロンは、その後成長した体に合わなくなったため、数回しか着用しませんでした。
もったいなかったです。

学生時代にはアルバイト先で、同じく母のエプロンをしていました。
その際は、母が自分用に作ったシンプルなタイプでしたが、近くを通りかかったまだ足元もおぼつかないような幼児がそばでピタリと立ち止まると、
かわいい、かわいいと小さな指を私のほうへ向けて、お母さんにしきりと訴え続け、一歩も動かなくなりました。
可愛いのは、まだ赤ちゃんに近いあなたのほうなんだけれど、とお母さんも私も、真っ赤になって恥ずかしがりながら、
エプロンの柄であったゾウさんがかわいかったのかナ?などと照れていました。
確かに、エプロンの柄は、気恥ずかしくなるくらい可愛くて子供っぽい柄ではありました。

どんなブスでも、女の子であれば適齢期というかとても可愛くなってくる時期があるものです。
そんなことを少し自覚し始めた頃だったため、ひょっとしてかわいいのは、エプロンではなくて私?!なんて、
小さい子にはわかるんだ!と勝手に思い、こそばゆかった体験です。